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新型コロナウイルスを理由とする解雇について② ~使用者側の観点から~


2020.12.17労働事件


本年8月に同じテーマでブログを掲載していますが、今回は、会社側(使用者側)の観点から書いてみたいと思います。

現在、新型コロナは「第3波」が来ていると言われ全国に波及しています。
政府もGoToトラベルの一時停止を決め、同事業の見直しを求める世論も強くなっている中、経済はより厳しくなっていくことが予想されます。

そんな中、企業経営は一層厳しくなり、従業員の整理解雇(経営悪化を理由とする解雇)を検討せざるを得ないかもしれません。
整理解雇が認められるための要件は、前回ご紹介したとおり、①解雇が必要とされるだけの経営悪化の有無、②解雇を回避するための措置を十分に講じているか(役員の報酬カット、希望退職者の募集、補助金の利用等)、③解雇対象者の合理的な選定がなされているか、④解雇対象者や労働組合への説明や協議などが尽くされているかといった観点から判断され、そう容易に解雇が有効とされることはありません。

最近の裁判例では、雇用調整助成金制度を利用せずに解雇に踏み切ったような事案では、解雇を無効とする例が出始めています。つまり、従業員の雇用を維持するための制度を利用することなしに、整理解雇をする場合、これが有効となる可能性が極めて低いということになります。
しかも、解雇対象者の合理的な選定や労働者への説明といった観点からも慎重な判断がなされることになります。

このように、会社側としては、経営悪化の中でも、労働者の生活を十分守っていく対応を尽くしてきたのかが問われることになりますので、「経営が苦しいのだから仕方が無い」といった性急な判断は命取りになります。
もし、従業員の解雇を検討しなければならない場合には、それを回避するための方法も含め、是非ご相談ください。
(弁護士 上田裕)

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