昨日(10月12日)放送のフジテレビの情報番組「ノンストップ!」において、最近の詐欺の手口を紹介するコーナーに出演しました。
今回取り上げた詐欺は、「スミッシング」という、これまでもあったフィッシング詐欺に似た手口のものです。
「スミッシング」とは、実在する金融機関や企業名で携帯電話にショートメールを送りつけ、「アカウントに不正アクセスが確認できました。登録内容を再設定してください。」などと連絡し、やはり実在する金融機関や企業のホームページとそっくりの偽のページに誘導します。そして、その偽のホームページ画面上でIDやパスワード、個人情報などの入力をさせることで、情報を抜き取る手口です。
また、「自動音声詐欺」という、突然かかってきた電話で自動音声が流れ、案内に従ってプッシュボタンを押させてコールセンターにつなげ、そこで「詐欺に遭っている可能性があります」「警察に連絡した方がいいです」「電話を警察に転送しますね」などと、被害者の不安をあおって偽の警察に電話をつなげ、そこで警察官を装う詐欺師に個人情報を教えてしまったり、場合によって金銭を騙しとられるというものもあります。
いずれも結局は振り込め詐欺の変形版なわけですが、詐欺の手口がいろいろなところで紹介されれば、それに合わせて詐欺の手口も巧妙化していきます。
詐欺に遭わないためにも、常に新しい詐欺情報にアンテナを張っておくことが必要です。
(弁護士 中村弘毅)