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熱中症


2018.08.31その他


暑い日が続きますね。
先日,少年野球の試合の審判をしたのですが,我々の試合の前の試合の主審が熱中症で倒れて,救急車で運ばれました。自分が野球をやっていた頃(平成元年頃)には,そのような出来事があったという話をきいたことがなかったので,もしかして当時と今とでは気温が全く違うのではないか,ということで調べてみました。

 

〔さいたま市〕
平成元年7月の最高気温の平均が27.2度
平成30年7月の最高気温の平均は33.8度

 

当時と今とでは6.6度も違いがあるんですね。
この日,審判(塁審です)をしていて,頭がボーっとして「あれ?なんでここにいるんだ?」と一瞬思ってしまったので,熱中症一歩手前だったのかもしれません。

 

我々が中学生・高校生の頃は,「水はバテるから練習中は飲んではいけない!」という指導がまかり通っている時代でした(今の気温でそれをやると死人が出るかも・・・)。

 

水分補給は重要です。ただ,飲み物によっては熱中症になりやすい場合があるそうです。
汗をかくと汗とともに塩分が排出され,通常の水やお茶だけで水分を補給すると,喉の渇きは収まるが,体内の塩分濃度が低いため濃度を取り戻そうとし,身体が水分を排出しようとするそうです。あと,お茶などは利尿作用もありますね。

 

監督・コーチなどの指導者は、選手の熱中症について責任を問われうる立場にあります。
最近では,水泳教室に参加した練習生が水泳中に熱中症に罹患して死亡した場合において,同水泳教室の指導者に同練習生を一定時間ごとに強制的にプールから上げて給水させるなどの措置をとるべき注意義務違反があり,同指導者が同措置をとっていたならば同練習生がその死亡の時点においてなお生存していた相当程度の可能性があったとして,同指導者に不法行為責任があるとされた事例(大阪地裁平成29年6月23日判決〔判例タイムズ1447号226頁〕)があります。
気を付けたいものです。

 

(弁護士 若狹 美道)