iPSで投資をもちかけられ被害に
2012.11.06投資被害
山中教授のノーベル賞受賞によって、「iPS細胞」という言葉が一躍有名になりました。
しかし、注目するような研究等がスポットライトを浴びると、それは詐欺業者にとっても絶好の「稼ぎ時」となるようなので注意が必要です。
消費者庁が実名公表の上で注意喚起を行っています。
「三栄」という業者が、「iPS細胞に関する特許を取得し、製薬会社とライセンス契約を結んだ」(下記関連記事引用)という勧誘文句で、高利率の配当を約束し、一口50万円の投資を募っていたとのことです。
この業者の説明内容はもちろん虚偽。実際にはそのような特許を取得しておらず、所在地として記載されていた場所には会社が存在しませんでした。
今回は「iPS細胞」に関する詐欺ですが、このような投資を騙った詐欺はここ数年後を絶たず、増加の一途をたどっています。
エコポイントが話題の頃にはエコ関連商品・開発を行っているという会社の未公開株・社債・出資等の詐欺被害が、東日本大震災の後には太陽光発電・自然エネルギー関連の事業を行っているという会社の未公開株・社債・出資等の詐欺被害が、急増しました。
消費者庁によって公表されたのは、、「iPS細胞」に関する「三栄」という業者による詐欺ですが、「三栄」という業者に注意すればいいというわけではありません。
そもそも、電話や郵便で投資の勧誘をしてくるような業者には、まともなところなど十中八九ありません。
きれいなパンフレットや名刺、一見本物のような証券といった詐欺の小道具は、誰にでも簡単に作ることができます。
会社の所在地が東京都内の一等地のような記載でも、実際にそこに行ってみればそんな会社は存在しません。
たとえ約束された配当金が数ヶ月入ったとしても、それは単に詐欺の発覚を送らせようと、騙し取ったお金の一部をいわば「見せ金」として入金しているに過ぎません。
第三者から見れば、「そんな話嘘に決まっている」「どうして信じるのかわからない」というような話ですが、振り込め詐欺とはそういうものです。
他人事だと冷静に見ることができても、いざ自分のところに突然降りかかってくると冷静な判断ができなくなってしまうものです。多額の送金を求められたら、まずは家族・友人・最寄りの消費生活センター・弁護士等にご相談ください。
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