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先物取引被害全国研究会(千葉大会)


2019.11.11投資被害


 令和元年11月1日(金)に,千葉(初日:ペリエホール,2日目:京成ホテルミラマーレ)において先物取引被害全国研究会が開催され,初日の初心者セミナーの講師を行ってきました。
初心者セミナーということですので,聴講者は,若い方ばかりかと思いきや,開始時間が近づくにつれて,当研究会の重鎮の先生方がどんどん前の方に座ってこられて・・・,開始時間にの頃には,「果たしてこの方々に初心者セミナーが必要なのか?」というような状況になっていました。セミナー中も絶えず,「逆にセミナー内容を審査されているのではないか?」と思いながら,進行しました。何とか無難にこなせたと思います。
 

午後からは,まず,元裁判官の加藤新太郎教授による「弁護士会照会最高裁判決の読み解きと『それではどうしたらよいか』問題の展望」と題する講演がありました。元裁判官という視点から,この問題に関する各説に対する鋭い指摘を,笑いを交えながらお話しいただきました。非常に有益な内容だったと思います。
 

続いて,シリーズ「重要判例を読み解く」では,両建(特定売買)をテーマとして,2つの東京高裁の裁判例についてのパネルディスカッションが行われました。コーディネーターは京都の住田浩史先生,パネリストは大阪の山崎敏彦先生,東京の五反章裕先生,大阪の田保雄三先生でした。山崎先生の両建に関する分かりやすい解説,五反先生・田保先生からは訴訟上の工夫などをお話しいただき,両建の主張・立証についての理解が深まりました。住田先生の進行も非常にスムーズで理解の助けになりました。
 

その他,東京の齋藤雅弘先生による津谷賞についてのご報告,日本アフィリエイト協議会・代表理事の笠井北斗氏による「アフィリエイトを含むネット広告の現状と課題,業界団体の取り組み~消費者の利益保護に向けた虚像・ねつ造広告取り締まり施策~」と題する講演も行われました。
 

二日目は,秋田の近江直人先生による「先物関連不祥事」についてのご報告,神奈川の石戸谷豊先生によるジャパンライフ・預託商法問題についてのご報告があり,その後,愛知の濵尚行先生による「役員責任について」と題する講演がありました。多数の裁判例が紹介され,非常に実務的に役立つ内容であったと思います。

 

続いて,判決和解報告があり,東京の竹村直樹先生,津田顕一郎先生,愛知の正木健司先生,埼玉の山口翔一先生より判決報告がありました。いずれも力のこもった素晴らしい報告で,負けていられないと思いました。やはり先物全国研は,刺激になりますね。
今後も,本研究会に参加し,研鑽を積んでまいりたいと思っております。
 

(弁護士 若狹美道)