離婚に関するご相談のご予約をいただく時に,「何か持っていった方がいいものはありますか?」というご質問がよくあります。
私(伊東)は,女性弁護士ということもあり,離婚のご相談を多く受けています。離婚のご相談では,どのようなタイプの離婚か,離婚にあたっての課題は何かといった観点から,ご相談時にお持ちいただくことが望ましい資料が異なりますので,私のブログで,何回かに分けて,「離婚のご相談時にお持ちいただくことが望ましいもの」について書かせていただこうと思います。
今回は,「離婚を決意したきっかけは,夫(妻)の不倫」というケースで,ご相談時にお持ちいただくことが望ましいものを挙げてみます。
まずは,離婚のご相談に共通の事柄として,
・結婚した日(同居開始日,入籍日)
・お子さんの有無,人数,年齢
・現在の生活状況(同居中か,すでに別居をしているのか)
・離婚についての話し合いや手続きの進行状況
をメモしておいていただけると,ご相談がスムーズに進みます。
そして,不倫問題に特有の事情としてお伺いしたいのは,
【不倫の期間・程度】
・不倫の期間はいつからいつまでか(※)
・交際の発展具合(肉体関係の有無)(※)
・夫(妻)は,不倫関係を認めているか
【不倫の相手に関する事柄】
・不倫相手の情報(氏名,住所,電話番号,職場など,分かっている範囲で)
・不倫相手との間で話し合いなどを行ったか
※印をつけたものについては,証拠があるかどうかも重要です。
メールや写真など,「これは証拠になる?」とお考えのものは,ご相談時にお持ちいただけると,証拠としての価値について,弁護士としての見解をお伝えすることができます。
ご相談時に,これらの事柄が整理されていると,限られたお時間の中でも充実したアドバイスをすることができます。
もちろん,これらのご準備は,ご無理のない範囲で。お話を整理しながらお伺いするのも,私たちの仕事のひとつです。
次回は,「離婚を決意したきっかけは,夫(妻)の暴力や暴言」というケースで,ご相談時にお持ちいただくことが望ましいものを挙げてみようと思います。
(弁護士 伊東結子)